症例名:症例4 (難治症例の検討)糖尿病症例-1

日付:2016年10月14日

shourei4

 

1914年生まれ。多発性脳梗塞等で、寝たきり状態寝返り打てず。C2状態。

糖尿病があり、経口剤の投与を受けていたが、認知症があって、食事の制限が効かず、2005.09. HbA1c:6.9から時を追って、次第に悪化している例。

 

 

2006.09末に褥瘡発症、次第に悪化。

 

 

2006.10.10.

血清Zn:63 Al-p:371。写真撮影。同日よりプロマック投与開始する。

治癒経過は、番号(年月日)と写真で示すごとし

Zn値、Al-p値の変化、HbA1c、Albの変化も図のごとし。

 

 

2006.12.26.

治癒。この程度の褥瘡としては、やや時間を要した感じではある。

 

 

2007.01.11.

検査値 Zn値は測定していないが、Al-P値より、着実に上昇していることを推測できる。

Al-p値がこのようにZn値に伴って、上昇する例が多い。

 

 

2007.02.19.まで、その後褥瘡の発症はない。

 

 

 

コメント

糖尿病症例の褥瘡が治り難い傾向にあることは、容易に予想される。

糖尿病症例の状態を単にHbA1c値だけで表せないことは、糖尿病合併症例の外科を多数やってきた者として承知しているつもりであるが、一つの大きな指標としては認められると思う。

この症例はこの程度の褥瘡ならもう治っただろうと予測した以上に時間がかかった感じである。

勿論、『感じ』と言う非客観的評価であることは自覚しているつもりである。

糖尿病症例を積み重ねるつもりであるが、追試を是非希望する。

 

 

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